先週触れたニュージーランドにおける酪農・畜産と林業との複合経営。敷地内の急傾斜地や流域周辺の、土砂崩れ防止や水源涵養が必要な場所に植林するという考え方も広く普及しています。
先住民入植当時、ニュージーランドの国土の約8割は森林(天然林)であったといいますが、その後の乱伐や19世紀以降のヨーロッパ系移民による農地・牧草地への転換によって、森林は急速に減少しました。当然ながら、当時意識したしないに関わらず、森林の公益的機能も長期にわたり確実に失われていったわけです。その反省も踏まえ、現在そのような土地への植林には、個人所有であっても、地方政府の審査を受け補助金を得ることも可能です。
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大規模な土砂崩れがあった急傾斜地へのラジアータパイン植林事例。
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遠方林道下、土砂崩れ必至の急傾斜地へのラジアータパイン植林事例。
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農場内、河川流域へのネイティブツリー(土着樹種)植林事例。
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林地内、湿地帯へのネイティブツリー(土着樹種)植林事例。
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