[039] ラジアータ材の保存処理

ラジアータ・パインの特性のひとつとして、保存処理薬剤の浸透性の高さが挙げられます。薬液が深くまで注入されるので、現場加工などを施しても保存能力が保たれるというメリットもあります。

他国でもおおむね基本的な考え方は同じですが、ニュージーランドの保存処理度合の区分も、材の劣化・腐朽をまねく使用環境の程度に応じて決められます。たとえばH1 は原則として天候の影響を受けない箇所での屋内使用、H6 は最も激しい劣化が予想される海中使用という風に、H1 からH6 までのグレードがあります。各規格別に適切な使用薬剤が選定され、ホウ素化合物、CCA、銅系化合物、有機溶媒型(LOSP)などが一般的に用いられます。

このように、用途に即した適切な防腐処理を行うことにより、屋内・屋外を問わず様々な使用環境下での木材の利用が可能となります。

写真1 一般住宅用の枠組材
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写真2 屋外接地環境のフェンス材
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写真3 海辺桟橋の杭丸太やデッキ材
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