“DRUGS OR ALCOHOL? NOT AT WORK!”
ニュージーランドの林業界に就き、林内作業員として毎日チェーンソー担いで山でラジアータパインを伐っていた1990年代半ばのこと。ある日抜き打ちで尿検査があり、その後に配布されたのが写真のニット帽です。『クスリ？酒？職務中はダメ!』というロゴがあります。考えてみれば当たり前の話、特に前者は仕事中だけの話ではないような気もしますが、これも古き良き（？）時代のご愛嬌です。
実際、ニュージーランドの労働安全管理はかなり厳しいです。特に2010年代初め、林業関連での事故が多発したことを受け、実務規範が大幅に改訂されました。様々な普及キャンペーンも実施され、認識が以前にも増して高まっています。雇用者に対しては、定期的なトレーニングやモニタリング、安全システムの文書化など、より一層の管理徹底を義務付けています。現場や工場・港湾などへの訪問者のアクセスも、おおきく状況が変わりました。正しい流れではあるのでしょう。しかし、一昔前の「顔パス」時代が懐かしく思えたりもします。
写真のニット帽、20年を経た今でも冬のスポーツ時などに重宝しています。なかなかの品質、タグを見ると擦れた文字で『Made in NZ』と。やっぱりね。これも「グローバル化」されてしまった現代では、まずあり得ない話。
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