中国の2016年丸太輸入量は49百万㎥、前年比9.3%増も、過去最高値の51百万㎥(2014)には届きませんでした。
2006~2016年の平均増加率が4.2%/年、リーマンショックから回復後の2011~2016年で切り取ると2.8%/年。以前にくらべるとペースは落ち、1~2年周期の増減は見られるようになりましたが、引き続き堅調な増加傾向です。
2016年丸太輸入量中、針葉樹34百万㎥(69%)、広葉樹15百万㎥(31%)。1990年代から2000年代初頭にかけて一気に針葉樹化が進みましたが、この10年ほどは割合でいうと針葉樹へのシフトは落ち着き、住み分けが定着しました。近年の広葉樹丸太の仕入先はパプア・ニューギニアとソロモン諸島が1・2位、アフリカ大陸からの供給も増えてきています。
ほんの10年前まで「ロシア材と広葉樹」だった中国の丸太輸入は、仕入先の多様化が進みました。2013年にはニュージーランドがロシアに代わって第一相手国となり、以降、ニュージーランド産丸太が中国針葉樹丸太輸入量の約3分の1を占めます。また同時期、北米・オーストラリアも一定のシェアを獲得しました。
日本の2016年丸太輸出実績は65万㎥、うち中国向け48万㎥(74%)。量的にはまだこれからですが、市場ではすでにスギとラジアータ・パインの競合が始まっており、初動での戦略的位置づけが重要です。
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