森林評価などで入る現場にラジアータパイン以外の林分があると、自然とテンションがあがるのは私的「あるある」。
ニュージーランドの植林地面積(≒生産林面積)の約90%はラジアータパインであるから、必然、仕事としてもラジアータパイン関連の占める割合が最も多い。そんな中、今回の現場にはダグラス・ファー(米松)、レッドウッド、ユーカリの林区があり、計測などを済ませた後も、つい必要以上の時間を費やしてしまう。森林評価者としては、成長予測や価格予測の作業がより複雑になるので、モデリングする樹種が増えるほど難易度も増す。それを差し引いても、様々な樹種に直に触れ、林相や植生を眺めるのは楽しい。以下、皆さんにもその雰囲気を少しだけ。
(1) ダグラス・ファー。ニュージーランドの人工林面積の5~6%にあたるので、第二の樹種ということになる。北米産が日本の建築市場でもおなじみのとおり、比較的強度が出るので構造用材としての需要が高い。
(2) レッドウッド。世界遺産であるカリフォルニア州の国立公園が有名な、樹高が高いことでも知られるセコイア属の常緑針葉樹。材の特徴上、内外装のパネル材に用いられることが多い。
(3) ユーカリ。ユーカリ属には変種を含めると1000種くらいあって、早成樹から遅成樹まで用途も多用だが、ニュージーランドのユーカリはほとんどがパルプ工場向け。コアラはいません。
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