初めて木材市場調査として中国を訪れたのは2000年だった(写真はその時のもの)。
当時はニュージーランド林業にとって中国市場の潜在性が注目され始めた時期だったので、クライアントと共にラジアータパイン輸出市場のポテンシャルを測る旅だった。また、私的にはコンサルタント元年の年でもあり、写真を眺めると当時の気負いや不安も思い起こされる。
ところでそれ以降のニュージーランドの原木生産量と、うち中国向け丸太輸出量の変化を見てみると・・・
2000年当時:
NZ原木生産量 19.2 百万㎥
中国向け丸太輸出量 0.4 百万㎥
残り(その差)18.8 百万㎥
2017年現在:
NZ原木生産量 33.1 百万㎥
中国向け丸太輸出量 14.5 百万㎥
残り(その差)18.6 百万㎥
この17年で「中国向け丸太輸出量」がほぼゼロから14百万㎥増えたという今振り返ってみても衝撃的な事実と、「残り」の数値が全く変わっていないというアナザーストーリーにも、改めて驚きを禁じ得ない。たらればの話ではあるが、中国市場がなかったら、他の市場が平行して開拓できていれば、といったシナリオを頭の中で巡らせることは多い。これはリアルタイムで関わってきたものとして、近いうちに整理して原稿にしたい(「しなさい!」という自分への叱咤と覚え書き)。
全くの蛇足だが、自分自身があの頃から17年という歳月を経ていることにも愕然とする。あの頃は「もっと経験(箔?)が欲しい」と思っていた。今の自分には、17年という年月なりに得た経験以外に、何か手にした確固たるものがあるのだろうかと。
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