[155] ザッツ・ニュージーランド

いち周期ひとむかし話。

最初は伐採者として、次にマーケティング&セールス担当として、やがてコンサルタントとして体感してきた期間での、日本向け・中国向けニュージーランド丸太輸出の推移が下図。奇しくもこのスパンは、ラジアータパイン伐期のほぼいち周期に当たる。

当時の日本向け2百万㎥も大した量だと思っていたけれど、今の中国向けは2千万㎥ですか… 。文字通りの桁違い。あらためて図で見直しても、このわずかな期間での伸びは信じられない。0211

さらに、もっと衝撃的だと思っていることがある。それは、今伐っている木(量)を、我々が1990年代前半~半ばにがんがん植えていたということ。まだ中国市場の輪郭さえ見えてなかったのに。管理された、再生可能な植林からの供給が世界的に重宝されるようになるという見立ては当時からあった。だが、自白になってしまうけど、これだけの中国市場の激増は誰にも予測出来ていなかった。どこかに売れるとは思っていたけど、一体どこに売る気だったんだろう。結果、やったもん勝ちの今がある。ターゲット市場ではひとり勝ちに近いのだから。

振り返ると、なんとも牧歌的で楽天的な市場戦略よ。実はこれこそがニュージーランド林業の本質(強み)なのではなかろうか!?


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