[122] オーストラリアの輸出入

ニュージーランドの丸太輸出においてもそうだが、隣国オーストラリアの林産物輸出入統計を見ても、この10年での中国の存在感が突出している。

前職時代(コンサルティング・ファーム、~2013)は勤務先が多国籍企業だったため、その横のつながりをを活かし、各国統計をまとめたグローバル・データベースを常時更新していた。その頃のノウハウ(習慣?)もあり、フリーランスの今でも有益と思われる統計情報は極力アップデートするようにしている。とはいえ、携わる案件に直接必要のないものに関しては、ついさぼりがちになってしまうのも本当のところ。

今回、オーストラリアの林産物輸出・輸入統計を整理していて、知識として頭に入れていたつもりではあったが、いざ見える化してあらためて驚いた(下図参照、上位三ヶ国を表示)。輸出・輸入ともに、貿易相手国として中国が圧倒的なシェアと数量の伸びを見せている。ニュージーランド林産業視点では隣のオーストラリアは市場も大きく、長きにわたって重要な貿易相手国であるが、金額ベースで中国とここまでの差がついていたとは。しかも輸出・輸入の両方でというのがポイント。オーストラリア林産物輸出・輸入にしめる中国のシェアは現在、それぞれに47%と28%。ニュージーランドのそれは9%と11%。輸出入ともに、10年前はニュージーランドの方が高かったのだが。

122a122b

なお、オーストラリアから中国への輸出品目はウッドチップと丸太が主。中国からオーストラリアへの輸入品目は紙・紙板を筆頭に加工製品が中心。参考までに、オーストラリアから日本への輸出品目はそのほとんどがウッドチップ。


©NZmokuzai.com all rights reserved. 文・図表・写真の無断転載を禁じます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です