[149] NZの製材輸出2020

ニュージーランドの製材輸出が全く伸びない。

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2020年製材輸出実績は前年比で5.6%減(数量ベース)、Covid-19の影響を差し引いても、頭打ちなのは明らかだ。2百万㎥を超えない。輸出先別で見ると、かつてオーストラリアと米国が二強の時代がしばらく続いたが、この十年以上はここでも中国が筆頭相手国。丸太ほどの依存度ではないにしても、シェア25%前後と安定している。その中国が大量の丸太を欲し続け、市場原理に審判を仰ぎ続ける限り、ニュージーランド製材輸出の伸び悩みは続く。

このように、丸太輸出が驚異的な勢いで伸びた裏で、国内の製材生産量・輸出量がほとんど増えていないのがニュージーランドの現状。負の言い方をすれば、国内で付加価値をつけることが出来なかった。自由市場であるから、輸出需要で丸太価格が上がれば、国内製造業も同等の値段を払わなければ工場が回せない。ニュージーランドの丸太がアジアに輸出され、現地で加工され、製品がニュージーランドに逆輸入されることも全く珍しくない。つまり、ニュージーランドの丸太輸出業と国内製造業は競合している。これはこれで、ニュージーランド林業が選んだ道。

例えばチリの戦略は真逆で、丸太輸出を禁じたことで製品輸出に集中できた。カナダは森林資源を州有林として管理することでバランスをとっている。今、輸出丸太市場の相場が高騰し、日本の丸太輸出も好調だが、今後ありたい日本の林業のかたちに沿うものでないと、それは日和見に終わってしまわないかと少し心配だ。


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