[056] 製材輸出 最近の傾向

先々週のコラム#54「丸太輸出 最近の傾向」の製材編が見たいという、読者の方からのリクエストにお応えして、こちらが同じグラフの製材バージョンです。

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数量に多少の季節変動はあるものの、長期的に見て「横ばい」の傾向に大きな変化は見られません。2015年のニュージーランド針葉樹製材輸出量1.8百万㎥は、前年比で4%増も、2012年ピーク時の2.1百万㎥からは16%ダウンとなっています。ここでも最大仕向け先として存在感を示す中国が、この7年ほどコンスタントに輸出総量の約4分の1を占めています。

全体として、丸太輸出に比べて相手国中の「その他」の割合が大きいのが分かります。米国向けは、サブプライム住宅ローン危機後の低迷を経て、一時に比べるとまだまだではありますが、回復傾向にあります。以下、主要相手国は2015年実績で豪州、ベトナム、韓国、タイと続きます。20年前(1995年)には第2相手国として29%あった日本向けのシェアは、2015年には第9位で3%と過去最低値になりました。

製材の平均輸出価格の推移曲線は、材料費である丸太の国内仕入れ価格に左右されるので、コラム#54で見た丸太の平均輸出価格の傾向と似通っています。ただし製品の性格上、増減幅は丸太のそれと比べてせまくなっています。


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