[057] 木造建築@NZの高校

近所の高校の敷地内に、学生さんが授業(「ハード・マテリアル」という科目)でつくっている木造建築の小屋が並べてありました。

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典型的な2×4の枠組みからはじまり、内外装や電気廻りの設置など、木造住宅建築の基本を学んでいるようです。構造材の強度や外構材の防腐なども教わるのでしょう。これらは、ポータブル・ルーム(離れの部屋や倉庫用)として、一般に販売するとの事。それで資材のコストなどを賄うのだと思います。自分の日本での学生生活をふりかえると、確か中学時代に「技術」の授業で木工をやった記憶がありますが、普通高校の学生さんがこのような大工仕事の基礎を学べるとは、うらやましいです。

教育・学校制度については、それぞれの国に特色や長所・短所があります。私見ですが、ニュージーランドの高校で面白いと感じる点は、後半に進むにつれ自分の適性と向き合いつつ、幅広い選択科目の中から、将来どういった職種に就きたいかにつなげていくところです。大学進学組は希望の専攻に向けてより専門性の高い科目を、就職組は就きたい職種に活きる実務を学べます。

つまりニュージーランドの高校生活の後半は、日本における大学生活前半の一般教養や基礎専門科目履修に近い場であり、あるいは手に職をつけるための専科高校のような位置づけとも言えるのではないでしょうか。


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