[080] 日本の木材需給見通し

日本の木材需給や自給率の見通しを考察した前回コラム【#79】の続きです。2020年・2025年時目標値の内訳を覗いてみます。数値は引き続き、林野庁ホームページ内資料より拝借しました。

「木材自給率を2020年で40%、2015年で50%に。」が掲げられていることは前回紹介した通りです。では、用途別の各項目に分け、国産材vs輸入材の見通しを細分するとどうなるか(図1)。

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全体像として国産材増加・輸入材減少の方向性は当然のこととして、「国産 製材用材」と「国産 燃料材」のアップ度(期待度)が目につきます。それらに比べると、「国産 合板用材」の上昇度(=国産針葉樹合板へのシフト推進)は、若干控えめな印象を受けます。「国産 パルプ・チップ用材」は、製材・合板用材の利用が予測どおり増すならば、もっと多くて然るべきではないでしょうか。

このデータでは、国産材・輸入材を合わせた木材の総需要量は、これからの10年間で4~5百万㎥増加することが予測されています。図2では、それぞれの項目の貢献度をより見やすくしました。主に「輸入 製材用材」「輸入 パルプ・チップ用材」「輸入 その他」のマイナス成長が、総需要の増加に歯止めをかけています。しかしながら外材は、各論では国産材の競合である一方、広義では木材需要拡大にとって重要な因子という見方も・・・評価が分かれるところです。

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以上、2025年時の目標達成に向け、どの分野で特に増減が見込まれているか、期待のあらわれを見える化してみました。課題の優先順位や自給率に対する筆者の意見・私見については、前回コラム【#79】を御参照いただければ幸いです。


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